おはなしりぼん2002冬号
 
 
介護職の現場実習の意味と効果
 高齢者になっても身体に障害をもっていても「住み慣れた家」で自分らしい生活を送りたいと誰もが望んでいることでしょう。
訪問介護員(ホームヘルパー)は、在宅介護を支えてくれる専門家や各関係機関と連携しながら、直接ご家庭へ訪問して、みなさんのご希望が実現できるように介護の側面からお手伝い(支援)をしてくれる人たちです。

ここでは、訪問介護員(ホームヘルパー)がどのように養成されるか特に現場実習に焦点をあて紹介します。


訪問介護員(ホームヘルパー)になるためには

@介護福祉士 : 専門学校または通信教育終了後に国家試験を取得する。
Aホームヘルパー : 一級・二級・三級 学習時間によって各級が認定される。
訪問介護員(ホームヘルパー)は、基礎的な学習を終了後「現場実習」があります。
この、「現場実習」は、訪問介護員(ホームヘルパー)にとって最も重要な学習となります。教室で学んだ介護知識や介護技術を実際、家庭へ訪問して現実とマッチングさせながら、より的確で確実な知識と技術を身につけて行きます。
例えば、入浴の介助をする時、教室には設備や各種介護用具が準備されています。しかし、現場では教室の中にはないあらゆる条件をクリアしなければ入浴させることができません。各家庭により風呂場の大きさ、シャワーの有無、浴槽の高さなどその他さまざまに異なっています。その中で入浴を実施していきます。教室で学んだ「知識と技術を必要時に直ちに引き出し活用(応用)できる能力」を身につける場になります。

このように訪問介護員(ホームヘルパー)は、利用者やご家族の皆さんのご協力を得て一人前に成長していきます。

皆さんのご家庭にも実習生がお伺いすると思いますが、豊な人間性と確かな知識、技術を持った訪問介護員(ホームヘルパー)を育成するためにぜひご協力とご支援をお願い致します。 「住み慣れた家」で自分らしい生活を送るためにも。

                     NPO法人 メイアイヘルプユー  事務局長                      

サービス提供責任者の実習感想

 今回、ヘルパーと利用者を結んだりする仕事である「サービス提供責任者」という仕事を学ぶため約二ヶ月の講義を受け、現場実習として市民ユニットりぼんで八日間お世話になりました。
 市民ユニットりぼんでは、仕事の流れや、サービス提供責任者の心構えなど教えていただきました。ここでは、皆(利用者・ヘルパーなど)が悩みを抱えこまないように話しやすい雰囲気づくりをする。利用者にとっての自立支援とはなにか?とヘルパーと支援の仕方を考える、などと工夫を凝らしてより良い支援を提供しようとしている様子が見られました。そんな仕事風景を見させていただき、この仕事は人と人を結ぶ大切なパイプ役で、奥が深く、やりがいのある仕事だと感じました。

 今回、ホームヘルプの実習もさせていただき、そこでは利用者の生きる強さを感じ、ヘルパーの生き生き働く姿が見られました。その中で、信頼関係の大切さやヘルパーの気持ち・利用者の想いを常に考える大切さを感じました。

 この八日間で、実際にサービス提供責任者をしている人の現場の声を聞くことができ、その中から多くのものが得られて勉強になりました。そしてなによりも、実際に現場の様子を見ると講義を聴いているだけとは違い、講義で聴いていたモノが頭の中で現場と結びつき整理されて良かったです。

 今後は、この実習で得たものや感じたことを活かして仕事ができるように頑張っていきたいと思います。そして、今後も学びの心を忘れないで自分を向上させたいと思います。

ひだまりの家 クリスマス会のボランティアをして
 クリスマス会の日は寒くなっていましたが、気持ちの良い快晴でした。十時頃、クリスマス会の会場に近づくとドアの向こうからピアノの音が聞こえて既にクリスマスの雰囲気が十分伝わってきました。ちょっとドキドキして扉を開けると皆さんクリスマスハットをかぶっておられツリーが置かれ、靴下、リース等、壁、窓に所狭しと飾られていました。更に一人一人プレゼント交換用のペンダントを胸にかけ何かしら楽しい気持ちを盛り上げていました。
 遅れてきてしまったボランティアの私としては急いで調理のお手伝いに廻らせて頂きました。担当の方々皆とても気さくで初対面とは思えぬ程楽しく、二十人分のお食事作りを手伝わせて頂きました。それもケーキまで手作りとは驚きでした。途中また会場に行き、達者なバイオリン、ハーモニカ、ピアノの伴奏に合わせ歌を楽しみました。利用者の方も手作り楽器を鳴らし「これも自分で作ったんですよ。」と教えてくださいました。

 その後、いよいよサンタクロースの登場で場内がわき、私もサンタ姿を撮ろうと思わず写真機を手にしていました。

 昼食の時間は手作りの味が並ぶテーブルを前に、ろうそくの点火、乾杯の後、皆さんと食事をおいしくいただきました。りぼんのボランティアをして、徹底した手作りの良さとその雰囲気作りのうまさに感心しました。市民によるNPOの長所とはこういうものかと実感した次第です。それと、単発のボランティアを快く受け入れる組織の柔軟さは従来のこうした組織ではみられなかったでしょう。

 ボランティアとして良い経験をしただけでなく本当に楽しい時を多くの方々と共有できて充実した気持ちで帰路につきました。

                                ひだまりの家 ボランティア
春を待つ 心のありや リハ通う

        寒晴や 稜線凛と つき放す